The EDO Times

江戸時代の出来事

明和三年(西暦1766-1767年)

この年の出来事

池上幸豊、田沼意次に製糖法を披露

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

丹波篠山藩、藩校振徳堂を創設

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

越後村上藩、鮭の養殖事業が軌道に乗り青砥武平治を褒賞

 越後村上藩、三十年に渡り鮭の養殖事業に携わってきた下級武士の青砥武平治を褒賞し家禄を七十石加増した。世界で初めて鮭の回帰性を発見し、三面川の上流に産卵場を整備。漁獲による運上金が一千両を超えるまでになった。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

一月(1766/2/9-)

一月十四日

人形浄瑠璃「本朝廿四考」、大坂竹本座で初演

 大坂道頓堀の竹本座で人形浄瑠璃「本朝廿四考」が初演される。武田信玄上杉謙信川中島合戦を題材とした近松半二・三好松洛ら六人による合作。客席の最前列から六区画目までを観客を乗せたまま左右に引き分けて動かし、舞台を後方に引っ込めて御殿の大道具立てをせり上げるという大仕掛で話題となる。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

一月十九日

美濃大垣藩で強訴(西濃騒動)

 美濃大垣藩の百姓千余人、年貢の減免を求めて強訴を行う。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

一月二十八日

東北で大地震

 東北で大地震陸奥津軽藩で死者千三百余人、家屋の倒壊が五千余戸の甚大な被害が発生した。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

二月(1766/3/11-)

二月七日

幕府、諸藩に美濃・伊勢・甲斐の河川堤防工事を命ずる

 幕府、長州藩陸奥津軽藩・越後新発田藩など九藩に美濃・伊勢・甲斐の河川堤防工事を命ずる。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

三月(1766/4/9-)

三月一日

池上太郎左衛門、甘藷の植付法を幕府に報告

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

三月四日

幕府、稲毛・川崎・神奈川の幕領に甘藷栽培を指示

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

三月七日

幕府、諸国に燈油の私売買を禁止

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

三月二十九日

幕府、浄土真宗御蔵門徒を異端として摘発

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

四月(1766/5/9-)

四月八日

幕府、芝の火除地を甘藷植場として町医師河野三秀に貸与

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

四月十三日

桜島噴火

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

五月(1766/6/7-)

「本朝廿四考」歌舞伎化される

 大坂道頓堀竹本座で上演され話題となった人形浄瑠璃「本朝廿四考」が歌舞伎化される。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

五月十二日

幕府、凶荒のため尾張藩に二万両を貸与

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

六月(1766/7/7-)

初旬、竹田近江がゼンマイ時計を完成させ大坂で公開

 京の発明家竹田近江がゼンマイ時計を完成させ、大阪高津新地の近江家別宅にて大坂商人を集めて公開した。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

六月三日

幕府、大坂の長崎銅会所を銅座に改組

 幕府、輸出用の銅確保のため、大坂の長崎銅会所を銅座に改組。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

六月二十日

多紀元孝死去

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

七月(1766/8/6-)

西日本で大旱魃

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

八月(1766/9/4-)

幕府、寺社修復の相対勧化について通達

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

九月(1766/10/4-)

九月五日

幕府、書物奉行紅葉山文庫の書籍目録改正を指示

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

九月二十九日

幕府、異端として摘発した浄土真宗御蔵門徒を処刑

 幕府、異端として三月に摘発した浄土真宗御蔵門徒を処刑。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

小普請組の外村大吉、斬首刑に処せられる

 自らの生年の誤りや家族の出奔などの不届けや博打、逃亡を繰り返した小普請組の外村大吉、斬首刑に処せられる。捕らえられた際に黒紋付に破れ傘で歩く姿を見た歌舞伎役者の中村仲蔵が、「仮名手本忠臣蔵」の定九郎の扮装に取り入れた。(柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

十月(1766/11/3-)

江戸で大火

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

十一月(1766/12/2-)

十一月一日

三井越後屋、芝口店(松坂屋)を開店

 (柏書房「江戸時代265年ニュース事典」)

十二月(1767/1/1-)

幕府、山県大弐藤井右門を捕らえる(明和事件

 幕府、尊王家の山県大弐藤井右門を捕らえる。